しわ・小じわは、皮膚の乾燥、紫外線などによって引き起こされることがあります。乾燥によるシワは、日常的なスキンケアによって改善できる場合があります。
アンチエイジング能力の高い化粧水や美溶液など化粧品に配合される主な成分です。
肌細胞活性成分
主に豚、牛、馬の胎盤から抽出して精製された成分です。多くの成長因子を含み、新陳代謝を活発にする若返り効果があります。また、ビタミン・ミネラルやアミノ酸類を豊富に含み、さらにメラニン色素を抑制する働きがあるため、アンチエイジング目的の化粧品に使用されます。
■レチノール
コラーゲンやエラスチンの生成促進効果があり、シワ・たるみ改善を目的としたアンチエイジング化粧品に利用されています。
■レチノイン酸(トレチノイン)
ビタミンAの誘導体で、生理活性はビタミンAの100~300倍あるといわれる成分。皮膚のターンオーバー促進作用効果により、しわ、小じわに対しても有効な成分だといわれています。また、ニキビ治療薬として用いられることがあります。
■アミノ酪酸(ガンマーアミノ酪酸)
肌細胞の活性化や血行促進効果がある成分です。主に老化防止目的の化粧品に配合されています。
■リボフラビン(ビタミンB2)
リボフラビン(ビタミンB2)は皮膚機能を正常に維持する働きがあり、化粧品にも使用されています。
■酵母エキス
パン酵母から抽出されビタミンやアミノ酸などを豊富に含むエキス。細胞の再生を促し、代謝機能を活発にする若返り効果があります。保湿性にも優れているため、化粧品に広く利用されています。
■加水分解酵母
酵母を酸で加水分解して得られる成分。肌細胞の修復や保湿効果に優れ、老化防止や乾燥肌を目的とする化粧品に広く使用されます。
■イノシトール(イノシット)
ビタミンB群の一種で、健康な皮膚に欠かせない成分です。主に肌荒れを防ぐ化粧品に配合されます。
■レイシエキス
マンネンタケから抽出されるエキスです。成分としてはアミノ酸、ビタミン類、苦味のある多糖類などが含まれています。消炎作用、保湿作用、細胞活性作用があるため、乾燥から肌を守る目的の化粧品や、アンチ・エイジングを目的とした化粧品にも広く使用されています。また、健康食品としても注目されています。
保湿成分
■加水分解酵母
酵母を酸で加水分解して得られる成分。肌細胞の修復や保湿効果に優れ、老化防止や乾燥肌を目的とする化粧品に広く使用されます。
■BG(ブチレングリコール、1.3ブチレングリコール)
皮膚への刺激性が少なく、水分を吸収して水分を保持する保湿作用があり、化粧品に幅広く用いられる成分。やや粘性がありますが、使用感は比較的サラっとしています。
■PG(プロビレンクリコール)
有機化合物の一種で、保湿剤、潤滑剤、乳化剤などに用いられます。低用量では生物への毒性は低く、基本的に皮膚への刺激がないといわれています。
■PEG-20(ポリエチレングリコール1000)
水分を溜め込む作用があるため保湿成分として化粧品に広く配合されている成分。平均分子量が600までの製品は表示指定成分。
■グリセリン
水分を吸収して水分を保持する効果があり、保湿効果に優れ、化粧品などに幅広く用いられる成分。無色で粘性があり、高濃度になるとベタベタした使用感になります。また、配合量が多くなると皮膚への刺激性が強くなる特徴もあります。
■加水分解コラーゲン
皮膚表面で保護膜をつくり、保湿効果やバリア機能を高める成分です。
■水溶性コラーゲン
皮膚、骨、血管などに存在するタンパク質の一種。分子が大きいため真皮にまでは浸透しないと考えられていますが、皮膚上に膜をつくって水分蒸発を防ぐ効果やバリア機能としての効果をもちます。
■コンドロイチン硫酸Na
ムコ多糖として真皮にも含まれ、保湿効果が高い成分。可溶性で粘質性が強く、主にサメの軟骨から抽出されて精製されています。
■セラミド
皮膚に存在する細胞間脂質の主成分。水に溶けることが出来る特殊な性質をもち、角質層を満たしてバリア機能としての働きや、水分保持機能を高める働きがあります。
■セリン(L-セリン)
アミノ酸の一種で、角質層中の天然保湿因子(NMF)中にも存在する成分。セラミドほどは保湿効果は高くないですが、天然保湿因子の中では水分を保つ効果が高く、肌に柔軟性やハリを与える作用もあります。
■リジン(Lーリジン)
肌の角質層に存在する天然保湿因子NMFの一種。水分保持だけでなく皮膚にハリや弾力、柔軟性を与える効果があります。また、肌荒れ防止に有効で保護クリームや軟膏などにも多く利用されています。
■グリシン
アミノ酸の一つで、皮膚の天然保湿因子(NMF)に含まれる成分です。水分保持力に優れています。
■プロリン
アミノ酸の一つで、水分保持力に優れる成分。特に冬場の低湿度下でもその効果が高いのが特徴です。
■ソルビトール(ソルビット)
保湿効果があり、刺激性が少ない成分。幅広く化粧品に配合されています。
■乳酸Na
肌の角質層に存在する天然保湿因子NMFの一種。保湿効果と角質柔軟作用があります。
■カミツレエキス
アピゲニンを含むキク科の植物カミツレの花から抽出される成分です。保湿効果、アレルギー抑制、抗炎症作用があります。
■ヒアルロン酸Na(ヒアルロン酸ナトリウム)
ヒアルロン酸1gに6リットルの水分を含むことができる皮膚の真皮などにも存在する保湿成分。高い保湿力だけではなく低刺激性であるため、保湿を目的とした化粧品に多用されています。配合量が多くなると粘性も強くなります。
■マンニトール
保湿効果により化粧品に多く配合される成分。ビタミンなどの成分を安定するためにも用いられます。
■ローヤルゼリー
ビタミンやアミノ酸を含有し、保湿効果や肌細胞を活性化させる作用がある成分。主にアンチエイジング化粧品に配合されます。
■尿素
皮膚の角質層にも存在する天然保湿因子(NMF)の一つ。保湿効果が高く、細胞活性作用があり、主に保湿クリームやハンドクリーム、リップクリームなどの化粧品に配合されています。
■ダイズエキス
イソフラボン、サポニン、アミノ酸を含み、女性ホルモン様作用や保湿効果がある成分です。また、コラーゲン生成促進作用、美白作用、抗炎症作用、抗酸化作用、収斂作用もあり、化粧品を中心に配合されています。女性ホルモンに似た作用による皮脂抑制効果からニキビ肌向けの化粧品や、男性用のヘアケア製品などに配合されることが多くなっています。
■ポリクオタニウム-51(リピジュア)
別名「リピジュア」といわれるこの成分は、ヒアルロン酸の2倍といわれる高い保湿能力があり、皮脂膜のように潤いのベールを作り、肌の水分量を劇的に高める働きがあります。肌と親和性が高く、水洗をしても保湿効果が続くといわれています。
油分・エモリエント成分
■アーモンド油
アーモンドの種子からとれるオイル。保湿効果と肌の柔軟性やハリを高める作用が高いです。
■アボカド油
アボカドからとれるオイル。肌との親和性が良く肌を柔軟にする効果があります。
■オリーブ油
オリーブの果実からとれるオイル。肌との相性が良く、保湿効果だけでなく角質柔軟効果も高いです。
■カカオ油
カカオの種子からとれるオイル。主に乳液や保湿クリームなどの化粧品に配合されます。
■月見草油
月見草の種子からとれるオイル。ガンマ-リノレン酸を多く含み、肌の抵抗力を高める働きがあります。
■ブドウ種子油
ブドウの種子から抽出されるオイル。リノール酸が多く含まれていて、高い保湿効果があります。
■アーモンド油
アーモンドの種子から抽出されるオイルで、オリーブ油と同様オレイン酸が主成分であり80%前後も含まれています。酸化による変質を防ぐために、ビタミンEなどの酸化防止剤と併用されています。さらに肌への柔軟効果があり、水分の保持効果も期待できます。
■ホホバ油
ホホバの種子から抽出されるオイル。オイルのわりにベタつきの少ない感触で肌とのなじみが良いです。
■ミンク油
イタチ科のミンクの皮下脂肪から得られる脂肪油です。脂肪酸の成分にはオレイン酸、パルミチン酸などが多く含まれています。柔軟作用、保湿作用があるため、乾燥から肌を守る化粧品やアンチ・エイジングを目的とした化粧品に多く使用されています。毛髪に自然なツヤを与える目的でも配合されています。
■ユーカリ油
ユーカリの葉から抽出される精油。血行を促進する効果があり、乳液やハンドクリームなど、多くの化粧品に用いられます。
■リノール酸
様々な植物油から抽出される脂肪酸の一つ。角質層の細胞間脂質のセラミドの構成成分でもあり、保湿効果に優れ、角質層を柔軟に保つ働きがあります。
■オレイン酸
天然の油を加水分解して得られる脂肪酸の一つ。肌へのなじみをよくするためにクリームなどの化粧品に配合されます。ただし、ニキビを誘発しやすい欠点もあります。
■スクワラン
深海サメの肝油(スクワレン)を酸化しにくいように精製したオイル。人の皮脂にも含まれる成分で肌に非常になじみやすく、肌のバリア機能を高めます。
しみ・そばかす・色素沈着に効く美白成分
ビタミンCはメラニン色素を抑える効果があり、シミを防ぐとともにできてしまったシミを薄くしてくれる作用があります。またコラーゲンの合成も促し肌にハリが出る効果も期待できる上に、ビタミンCの抗酸化力で紫外線によって発生する活性酸素を分解し肌を守ってくれる、まさに美容のためのビタミンと言えます。
天然由来のアミノ酸からなるタンパク質で、新しくできる老人性のシミや、そばかす、肝班など、表皮性の色素沈着(シミ)にとても有効です。シミの原因であるメラニン生成を引き起こす「チロシナーゼ」の働きを阻害する働きにおいて、ハイドロキノンの17倍も高い有効性を持つことが確認されています。
■アルブチン
西洋ナシなどの植物の葉や皮から抽出される有効成分。色素細胞内でメラニン色素を合成するチロシナーゼ酵素の働きを抑制する作用があるため、主に美白化粧品に使用されます。
■α-アルブチン(アルファアルブチン)
ハイドロキノンにブドウ糖をα結合で転移させて安定させた成分です。メラニンの生成を促すチロシナーゼ酵素を強力に阻害する働きにより、主に美白化粧品に使用されます。
■エラグ酸
タラの実のサヤ部から抽出される成分。メラニン色素を合成するチロシナーゼ酵素の働きを抑制して、しみ・そばかす・色素沈着を予防、改善する働きがあります。
■オウゴンエキス
コガネバナの根(オウゴン)から抽出した成分。美白効果があり、美白化粧品に配合される。また、抗菌作用や抗炎症作用もあります。
■加水分解シルク
絹繊維を構成するタンパク質フィブロンを加水分解して得られる成分。保湿作用やメラニン生成を促すチロシナーゼ酵素の働きを抑制する作用があるため、主に美白化粧品に使用されます。
■コウジ酸
お酒などを発酵させる際に使用するコウジカビの培養液から抽出される成分。メラニン生成を促すチロシナーゼ酵素の活性を抑制する作用があるため、主に美白化粧品に配合されます。
■油溶性甘草エキス
甘草の根から抽出された油溶性のエキス。主成分であるグラブリジンにメラニン色素の合成するチロシナーゼ酵素の抑制作用があり、その効果はビタミンCやコウジ酸などよりはるかに高いといわれています。
■アスコルビルリン酸ナトリウム
アスコルビン酸(ビタミンC)のリン酸エステルのナトリウム塩で、酸化や分解されやすいビタミンCを安定化した成分。皮膚に塗布すると、酵素フォスファターゼによってアスコルビン酸に変換(加水分解)され、通常のビタミンCとして肌に作用します。抗酸化作用、皮脂分泌抑制作用、美白効果、コラーゲン合成活性化作用などがあり、にきびやしみ改善に用いられます。
■スクワラン
深海サメの肝油(スクワレン)を酸化しにくいように精製したオイル。人の皮脂にも含まれる成分で肌に非常になじみやすく、肌のバリア機能を高めます。
アンチエイジングに有効な方法